I is for Insane

統合失調症患者が綴る雑記

認知行動療法の限界

自分自身の偏った認知に気づくことで、気持ちは安定するかもしれない。ただ、当然のことながらそれは事実に対する認知が変わっただけであって、事実それ自体は不変である。

 

私がQさんのことを好きであっても、Qさんが私のことを好きではないという事実は変えられない。反駁するとしたら「他にも素敵な人がいる」「将来Qさんの気が変わる可能性もある」「時間が経てば楽になる」などが考えられるが、その認知に対して反駁することもできる。例えば、「他に素敵な人がいるとしても、いま現在は見当たらない」「Qさんの気が変わる可能性があるとしても、現状から察するに当分は無さそうだ」「時間が経てば楽になるとしても、まだその時ではない」などなど。

 

不当な苦悩を取り除くことはできるとしても、正当な苦悩を取り除くことは誰にもできないのだ。