I is for Insane

統合失調症患者が綴る雑記

自分語り

統合失調症と診断されるよりもずっと前から、とても苦しい人生だった。通学することはおろか生活することすら満足にできなかったのだ。毎日お風呂に入れない、食後に歯磨きをすることも出来ないような人間。


両親からマトモな教育を受けた記憶が無いし、「普通の環境」ではなかったせいもある。とにかく家の中も外も不潔で、一言で言うと狂っていた。当然、自分自身の努力不足というのも一因だろう。


それに比べれば、いまはかなりマトモになったように思う。一人暮らしで家事全般をこなし、健康に気を配り、仕事もしている。ただ、過去の自分と現在の自分との整合性は無い。現在の自分を肯定するとなると過去の自分を否定せざるを得ないし、逆もまた然り。二律背反だ。


過去を振り返ると「周囲の人に苛められていた」という解釈も出来るが、いま現在の感覚からすると「苛められて当然」もしくは「もっと酷いことをされずに済んで良かった」と感じるくらい、当時の自分はサイアクな人間だった。不潔なだけではなく、嘘つきで見栄っ張りで他人より秀でた能力は皆無。平均的なところすら見当たらない。


つまり、こうだ。現在の自分を肯定するためには、過去の自分と両親に育てられていた時間を否定し、周囲から受けた苛めを肯定しなければならない。


もちろん、これが現在の自分を肯定する唯一の方法ではない。「過去の自分は苛められて当然の人間だった」という認知を変える、「過去の自分と現在の自分の間に整合性を求めない」などが考えられるだろう。しかし、それは今のところ出来そうにない。