I is for Insane

統合失調症患者が綴る雑記

人間と共存する方法がわからない

人間は幸福になりたいらしい。そして、幸福を感じる上で邪魔なものは躊躇せず踏みにじる。たとえそれが真実であったとしても。ここはもはや砂上の楼閣と化してしまった。


ここには誰もいない。救助を待っていても無駄なのだろう。灯りはいつか消える。


「苦しくないんじゃないか?エゴイストになりきって、しかもそれを当然のことと確信し、いちども自分を疑ったことが無いんじゃないか?それなら、楽だ、しかし、人間というものは、皆そんなもので、またそれで満点ではないのかしら、わからない……」


「互いにあざむき合って、しかもいずれも不思議に何の傷もつかず、あざむき合っている事にさえ気がついていないみたいな、実にあざやかな、それこそ清く明るくほがらかな不信の例が、人間の生活に充満しているように思われます。」


「(幸福なんだ、この人たちは。自分という馬鹿者が、この二人のあいだにはいって、いまに二人を滅茶苦茶にするのだ。つつましい幸福。いい親子。幸福を、ああ、もし神様が、自分のような者の祈りでも聞いてくれるなら、いちどだけ、生涯にいちどだけでいい、祈る)」